モンゴルマーモットは、モンゴルを中心として中国東北部、ロシアの一部などに分布しているマーモットの仲間で、別名をタルバガンとも呼ばれている。(マーモット属の仲間のことをタルバガンと呼ぶこともある) 毛色には変化があるが、黄褐色や灰色、褐色を帯びたような灰色で、頭部は黒っぽい。 また、四肢は短いが、前足はよく発達していて、鋭い爪がある。 体つきは北米に生息するプレーリードッグに似ているが、マーモット属はリス科の中ではもっとも体が大きく、モンゴルマーモットもプレーリードッグよりもひと回りほど大きく、全体に重たい感じがする。 サバンナや草原、原野などに生息しているが、森林地帯や山の斜面などにも見られ、標高3000mを超す高地にも生息している。 昼間に活動し、13~18頭、小さいものでは2~6頭程の家族からなる群れで生活し、主に草類を食べる。 果実や苔、時に昆虫なども食べるが、食べ物は前足を器用に使って食べる。 マーモットは巣穴を土中や岩の間などにつくる地上性のリスの仲間であるが、モンゴルマーモットも、数メートルの深さまで土中に穴を掘り巣をつくる。 巣穴には数ヶ所の出入り口があって、通気性をよくしている。 また、モンゴルマーモットは冬場には冬眠するため、秋には脂肪を蓄え、体は肥満している。 外敵にはユキヒョウやオオカミ、ヒグマ、キツネなどのほか、ワシなどの猛禽類がいるが、危険を感じたりすると、プレーリドッグのように立ち上がり、大きな警戒音を発して辺りに気を配る。 一夫一婦または一妻多夫で、出産は4~6月頃に見られる。 妊娠期間は40~42日程で、1産4~8子、ふつうは4~6子を出産する。 授乳期間は1~1ヵ月半で、雌雄共に2年程で性成熟する。 野生での寿命は13~15年、飼育下では20年程度と考えられている。 モンゴルマーモットはペストなどの感染源であると言われているが、それでも肉や毛皮を目的とした乱獲によって、モンゴルマーモットの生息数は激減している。 現在、モンゴルマーモットは国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価によって、絶滅危惧種(EN)としてレッドリストに指定されている。 リス科の動物へ / このページの先頭へ |
Private Zoo Gardenは、国内の動物園で会える動物たちを紹介している、インターネット動物園です。 今後とも園内の充実を図っていく予定ですので、動物図鑑や写真集などとして、是非利用してください。 |
このページの先頭へ |
モンゴルマーモット (タルバガン)