クロミミマーモセット

クロミミマーモセット さんのプロフィール


動物図鑑・クロミミマーモセット

クロミミマーモセット

霊長目 オマキザル科
学 名 Callithrix penicillata
英 名 Black-eared Marmoset
分布域 南米のブラジル高原
生息環境 森林地帯など
体 長 20cm 程度
尾 長 30cm 程度
体 重 180~250g 程度

クロミミマーモセットはブラジルのバイア州からゴイアス州、パラナ州などのブラジル高原に分布している小型のオマキザルで、以前はタマリンの仲間などと共に、独立したキヌザル科(マーモセット科)として扱われていた。

体は雄の方が大きいが、雌雄共にリス程の大きさで、毛は密生している。
毛色は灰黒色や灰褐色などで、背面には白っぽい筋が見られるほか、尾も白と黒のリング状になっている。
この尾は体長よりも長く、物に巻きつけることはできないが、樹上でのバランスを取るのに役立っている。

顔には白い毛が生えているが、耳の周りは長い房毛で覆われ、耳は前からはほとんど見えないという特徴的な顔をしている。
一見するとコモンマーモセットとはよく似ているが、クロミミマーモセットの耳の房毛は黒く、小さな束になっている。
シロガオマーモセットともよく似ているが、シロガオマーモセットの顔の白い毛は、クロミミマーモセットよりも広く見られる。

熱帯雨林や二次林などに生息していて、樹上性で、樹木の間を跳びはねるように移動する。
また、クロミミマーモセットは天蓋近くで生活していて、地上付近ではほとんど観察されていないと言われている。

生活様態や食性などもコモンマーモセットに似ていて、昼間に活動し、普通は雌雄とその子どもたちからなる2~14頭ほどの家族単位で生活している。

主に樹液や樹脂を食べるが、果実や昆虫などの他、樹液が不足しているときや乾季の間には様々な節足動物や鳥の卵、小さな脊椎動物なども食べることが知られているほか、樹液が豊富な樹木では、しばしば他の多くの家族と一緒に見られる。

なき声はかん高いものから小鳥のさえずりのようなものまで、様々ななき声をたて、これもコモンマーモセットに似ている。

一夫一婦で、150日程の妊娠期間の後、1産1~4子、普通は2子を出産する。
子育ては雄を含む家族で行われ、子どもは8週間ほどで離乳する。
雌雄共に13~20ヵ月、平均すると18ヵ月程で性成熟し、普通は年に2回繁殖するとされている。

外敵は大型の猛禽類やヘビなどで、野生での詳しい寿命は分かっていないが、飼育下では15年程度の寿命をもっていることが知られている。

クロミミマーモセットは現在のところ絶滅の恐れはないとされているが、農地開発などの森林伐採により、生息地は減少している。

尚、クロミミマーモセットを含むマーモセット属はオマキザル科に分類されているが、現在も独立したキヌザル科としての支持も多く、キヌザル科として分類されることもある。


オマキザル科の動物へ / このページの先頭へ
動物図鑑・クロミミマーモセット 1動物図鑑・クロミミマーモセット 2動物図鑑・クロミミマーモセット 3動物図鑑・クロミミマーモセット 4動物図鑑・クロミミマーモセット 5





Private Zoo Gardenは、国内の動物園で会える動物たちを紹介している、インターネット動物園です。
 今後とも園内の充実を図っていく予定ですので、動物図鑑や写真集などとして、是非利用してください。
 このページの先頭へ