コバタン

コバタン さんのプロフィール


鳥類図鑑・コバタン

コバタン

オウム目・オウム科
学 名 Cacatua sulphurea
英 名 Dwarf sulphur-crested cockatoo
Yellow-crested cockatoo
分布域 インドネシアのセラム諸島
生息環境 森林や湿地、耕作地など
全 長 30~35cm 程度
翼長 25~30cm 程度
体 重 300~360g 程度
IUCNによる保存状況評価 / 絶滅危惧種(CR)

コバタンはインドネシアに分布しているオウム類で、温暖な森林地帯などに生息している。
体はキジバト程の大きさで、全体に白い色をしている。


分布

コバタンはインドネシアのスラウェシ島や小スンダ列島、東ティモールなどに分布していて、森林や湿地、耕作地などに生息している。
分布域では留鳥として見られ、一年を通して生息している。


形態

全長は30~35cmほどで、国内で見られるキジバト程の大きさがある。
嘴は黒いが、全体は白く、頭部には後方へ伸びる黄色い冠羽が見られる。

雌雄ともに同じ色をしているが、目の周りは青っぽく、雄の目は黒いが、雌は赤褐色をしている。


生態・生活

コバタンは森林地帯に生息しているが、湿地やマングローブ林、時には耕作地にも生息している。
日中に活動し、普段はペアや小さな群れで生活しているが、餌の豊富なところでは群れ同士が集まることもある。

多くの時間を樹冠近くで過ごし、ドリアンやパパイヤなどの果実や植物の種子、花などのほか、トカゲ類や昆虫なども食べる。

縄張りを主張したり危険を感じたりすると大きな鳴き声を上げ、冠羽を立てて翼を大きく広げたりする。


繁殖・寿命

繁殖期は12月から翌年の3月頃で、交配は一夫一婦で行われる。
ペアは生涯の間続くとも言われていて、繁殖期になると群れを離れ、背の高い古木などの樹洞に巣作りする。

雌はふつう2個、時に3個の卵を産卵し、抱卵は雌雄によって行われる。
卵は27~30日ほどで孵化し、ヒナは3か月ほどで飛べるようになるが、その後も 2~3週間ほどは親と一緒に生活している。

雌雄ともに完全に性成熟するには6年ほどかかるが、寿命は長く、30~40年ほどの寿命があると言われている。


保護状況・その他

コバタンは、かつては多く生息していたが、観賞用としての乱獲や森林開発による生息地の減少などによって、個体数が激減している。

インコ科オオパタンも生息数が減少していて、国際自然保護連合(IUCN)では絶滅危惧種(VU)に指定しているが、コバタンは更に個体数が少なく、もっとも絶滅の恐れがある絶滅危惧種(CR)として指定してされている。
インドネシアでも保護活動が行われているが、生息数は減少傾向にあると言われている。

尚、コバタンには次の亜種が認識されている。

Cacatua sulphurea sulphurea
スラウェシ島や周辺の島に分布する基亜種

C. s. abotti
ボルネオ島南部のマサリエンブ島に分布

C. s. djampeana
小スンダ列島北のタナ・ジャンペア島

C.s. occidentalis
ロンボク島からアロール島までの小スンダ列島

C. s. parvula
ティモール島

また、スラウェシ島南東部のトゥカンベシ諸島のものをC. s. paulandrewi として別亜種とする場合もある。


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