リュウキュウイノシシは奄美大島や加計呂麻島、徳之島などの奄美諸島から、沖縄本島、石垣島、西表島などの沖縄諸島にかけて分布している固有亜種で、沖縄地方ではヤマンシーなどとも呼ばれている。 体色や形態は本州などに分布するニホンイノシシと同じだが、島嶼部に分布しいるためか、全体に体は小さい。 ニホンイノシシが体長150~170cm、体重が100kgになるのに対して、リュウキュウイノシシでは体長は90~140cm、体重45~70kg程度で、生息する島によっても体の大きさには違いがある。 習性や食性はニホンイノシシと同じで、朝夕に活発に活動し、地下茎やタケノコ、シイなどの木の実などの植物質を中心に食べるが、ミミズやトカゲ、ヘビ、昆虫類、ネズミなどの動物質も食べる雑食性である。 また、人との接触が多いようなところでは、夜行性になる傾向があることも同じである。 生息環境も変わらず、主に森林や草原などで生活しているが、農耕地にも姿を現すことがあり、ミカン類やサツマイモ、サトウキビなどの農作物に被害を与えることもある。 地域的に寒暖差が少ないためか、繁殖は本州などのものとは違い、10~12月と4~5月の年2回出産し、ふつうは1産4~6頭の子どもを産むとされている。 リュウキュウイノシシは島嶼部に分布している為、元来の個体数は少ない。 西表島には比較的多くの数が生息するとされているが、開発や狩猟などよって生息数は減少している。 また、徳之島では山地が少ないうえ、リュウキュウイノシシの生息に適した森林も開発などによって減少しており、この地域のものは絶滅が危惧される地域個体群として環境省レッドリストに指定されている他、鹿児島県版レッドデータブックでも絶滅危惧種に指定されている。 イノシシ科の動物へ / このページの先頭へ |
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リュウキュウイノシシ
鹿児島県版レッドデータブック / 絶滅危惧種