アカハナグマ
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アカハナグマさんのプロフィール |
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| アカハナグマは、一見してアナグマに似た感じもするが、ハナグマの仲間はアライグマ科に属する動物で、アナグマはテンなどと共にイタチ科に属している。 アカハナグマは南アメリカに広く分布していて、ハナジロハナグマと共に、単にハナグマとも呼ばれることがある。
アカハナグマの分布域・生息環境 アカハナグマはブラジルやパラグアイ、ガイアナ、スリナムなどの他、ベネズエラ南部やコロンビアの南東部、ペルー北東部やボリビア北部など、南アメリカの熱帯から亜熱帯地域に分布していて、アンデス山脈の西側にも分布している。 主に森林地帯に生息していて、河川沿いの森林や二次林などにも生息しているが、草原や耕作地周辺、海岸付近にも姿を見せ、時には町の周辺に現れることもある。 また、アカハナグマは低地から山地まで生息していて、標高2500m辺りの高地でも見られる。 アカハナグマの大きさ・特徴 アカハナグマは、体長40～70cm、体重は3～6kg程で、四肢はアナグマよりも長く、体もほっそりとした感じがする。 しかし、四肢の爪は丈夫で、土を掘って食べ物を探しだりたりするのに適している。 鼻面が長く突き出ているのが特徴で、鼻面は僅かに上向きに反っている。 この鼻はよく動かすことができ、落ち葉の中などから食べ物を探し出すのにも役立っている。 また、耳は小さく、内側の縁は白く縁どりされているほか、尾はかなり長く、体の半分以上もある。 毛色は灰褐色や褐色、茶褐色や暗褐色などをしているが、灰色っぽいものや、ほとんど黒いものも見られ、アカハナグマの毛色には変化が多い。 腹側は淡い色をしているが、四肢の先は黒っぽく、目の上下や頬には白い斑が見られる。 しかし、ハナジロハナグマのように鼻筋に白い筋はなく、アカハナグマの鼻先は黒っぽい色をしている。 尾は先が細くなっていて、全体にリング状の模様があるが、模様が不明瞭なものも見られる。 アカハナグマの生態・生活 アカハナグマは主に低地の草原地帯や二次林、高地の森林などに生息しているが、海岸近くからアンデス山脈の標高2500m程のところにも姿を見せる。 耕作地や町の周辺にも現れ、アカハナグマはさまざまな環境に適応している。 ふつうはバンドと呼ばれる雌とその子どもたちからなる数頭から30頭ほどの群れで生活している。 一方、雄は繁殖期以外は単独で生活しているが、時には老いた雌が単独で見られることもある。 昼夜共に活動するが、どちらかといえば昼行性で、夜は木の上などで休む。 アカハナグマは、地上と樹上の両方で生活していて、木登りは大変うまい。 樹上では長い尾でうまくバランスを取って、地上と同じくらい活発に動きまわる。 採餌は樹上でも行うが、地上ですることが多く、主に果実や無脊椎動物などを食べる。 また、昆虫や鳥、その卵、トカゲなどの爬虫類、ネズミや死肉など、アカハナグマは様々なものを食べる。 時には農作物を食べたり家禽を襲うこともあり、町中でゴミをあさったりすることもある。 四肢にはそれぞれ5本の指があるが、湾曲した前肢の爪は後肢より長めで、地面を掘ったり石をひっくり返したりして、昆虫や節足動物を探すのに役立っている。 また、アカハナグマは蹠行性で、歩くときはクマの仲間などのように足の裏全部を地面につけて歩く。 走る速度は、時速24～27キロメートルほどに達することもあり、かなり速く走ることができるが、アカハナグマは泳ぎもうまい。 具体的な行動範囲は分からないが、雌の群れや雄の行動範囲は重なっていて、特に縄張り意識は強くないとも言われている。 外敵はキツネやピューマ、ジャガーやオセロットなどで、大型のヘビやタカなどの猛禽類に襲われることもある。 この他、アカハナグマはよく馴れると言われているが、犬歯は鋭く、噛まれると危険である。 また、爪も長くて鋭いので、引っかかれたりすると大きな怪我をする。 アカハナグマの繁殖・寿命 アカハナグマの繁殖期は地域によって異なるが、主に10～3月頃の果実の豊富な時期に多く見られる。 繁殖は雄が雌の群れの中に入って行き、一夫多妻で行われる。 繁殖の後、雄は群れから離れて、再び単独の生活に戻る。 雌の妊娠期間は74～77日ほどで、1産3～7子、普通は3～4子を出産する。 雌は出産の3～4週間前には群れから離れ、岩穴や樹洞、木の上などに巣をつくりはじめる。 生まれたばかり子どもの目は閉じていて、生後5日程で70～80g程の体重になる。 目は生後10日程で開き、3週間ほどするとしっかりと歩けるようになる。 雌は数週間の後には子どもを群れの中に連れて行き、その後は群れの中で育てられる。 授乳期間は4ヵ月程で、雌は2年程で性成熟するが、雄はやや遅く、2～3年ほどで成熟する。 その後、雌はふつう出生した群れの中に残るが、雄は性成熟する頃には群れを離れ、独立した生活をはじめるようになる。 また、アカハナグマの寿命は野生のもので7～8年程度と言われているが、飼育下では長く、14年程度と言われているが、飼育下では17年を超えたものも報告されている。 アカハナグマの保護状況・その他 アカハナグマは分布域が広いこともあり、現在のところは絶滅の恐れはないとされている。 アカハナグマは肉を目的とした狩猟の対象になっているほか、家禽を襲うことから害獣として駆除されたりしているが、環境への適応力もあることから、今のところ、個体数は安定していると考えられている。 尚、アカハナグマには次の亜種が知られている。 ・Nasua nasua nasua ・N. n. aricana ・N. n. boliviensis ・N. n. candace ・N. n. cinerascens ・N. n. dorsalis ・N. n. manium ・N. n. molaris ・N. n. montana ・N. n. quichua ・N. n. solitaria ・N. n. spadicea ・N. n. vittata |
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