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シンリンオオカミさんのプロフィール |
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| 国内で「オオカミ」と言えば、ユーラシアから北米に広く分布するハイイロオオカミ(Canis lupus / Gray wolf・Timber wolf・Western wolf、国内ではタイリクオオカミと呼ぶこともある)を指していることが多いが、本種・ Canis lupus lycaon はハイイロオオカミの亜種で、アメリカ合衆国のミネソタ州から五大湖周辺を経て、カナダのケベック州南部からセントローレンス湾に至る、五大湖地域の北東側に生息している。 また、ハイイロオオカミの仲間全体を指して「シンリンオオカミ」と呼ぶこともあるが、国内で「シンリンオオカミ」と紹介されている場合、本亜種・ C. l. lycaon を指すことが多いので、ここで紹介しているものも C. l. lycaon で、本亜種を「シンリンオオカミ」と呼んでいる。
シンリンオオカミの分布域・生息環境 シンリンオオカミは、カナダ南東部やアメリカ合衆国の五大湖周辺地域などに分布している。 カナダではオンタリオ州中部や東部、ケベック州の南西部などに分布していて、アメリカ合衆国ではミネソタ州やウィスコンシン州、ミシガン州などに分布している。 カナダに分布しているものは、アメリカ合衆国のものよりもやや体が小さいと言われているが、シンリンオオカミは、いずれも森林や低木林、草原や荒れ地などに生息している。 シンリンオオカミの大きさ・特徴 シンリンオオカミは雄で30~35kg、雌は24~27kg程度で体は雄の方が少し大きい。 他のオオカミと同様、四肢は細長く、指行性で、歩くときにはつま先で歩く。 耳は三角形で比較的小さいが、聴覚には優れている。 また、シンリンオオカミは嗅覚や視力にも優れていて、目には「タペタム」と呼ばれる光を反射する層あり、暗闇の中でもよく相手をとらえることができる。 毛色は、灰色がかった茶色にシナモン色が混じっているような色合いで、背中の正中線は黒っぽく、腹からは白っぽい色をしている。 しかし、全体に灰色っぽいものや灰褐色のようなもの、茶色や白っぽいもの、黒っぽいものなど、毛色には変化がある。 ところで、しばしば、シンリンオオカミはハイイロオオカミの中でも最も体が大きいと言われているが、シンリンオオカミは一般的なハイイロオオカミとコヨーテとの間ぐらいの大きさでしかない。 北アメリカに分布しているハイイロオオカミの中でも大きい亜種は、アラスカからカナダのユーコン地方やノースウェスト地方などを経て、アメリカ合衆国北西部などに分布している C. l. occidentalis (Northwestern wolf / 北西オオカミ) などで、平均すると45~60kg程の体重があり、シンリンオオカミに比べるとかなり大きい。 このような混乱は、ハイイロオオカミの亜種の多さによる別亜種との混同や、和名による混同などによると思われる。 国内でふつう「シンリンオオカミ」というと本種・ C. l. lycaon を指すことが多いが、 C. l. occidentalis も、シンリンオオカミ、或いはアラスカオオカミなどと呼ばれることがあるほか、ハイイロオオカミ全体を指してシンリンオオカミと呼ぶこともあるので、更に混乱している。 英名ではふつう、本種・ C. l. lycaon を「Eastern wolf」、C. l. occidentalis を「Northwestern wolf」などと呼び別けている。 また、ハドソン湾から北極地方に分布している C. l. tundrarum (C. l. occidentalissと同種とする場合もある)は、Alaskan tundra wolf (アラスカツンドラオオカミ)と呼ばれているが、C. l. occidentalis を和名で「アラスカオオカミ」と呼ぶことなども、両種の混同を招く恐れがある。 いずれにしても、本種・ C. l. lycaonは、ノースカロライナ州に分布しているアカオオカミ (Canis rufus / Red wolf)と同程度の大きさをしていて、ハイイロオオカミの中では、むしろ小型といえる。 尚、最近の分子生物学では、本亜種は独自の種である可能性が示唆されていて、その場合の学名は「Canis lycaon」となるが、シンリンオオカミを含め、ハイイロオオカミの分類については今後の研究が待たれている。 シンリンオオカミの生態・生活 シンリンオオカミは、森林や開けた平野部、ツンドラ地帯や山地など、さまざまな場所に生息している。 ふつうは成熟した雌雄とその家族からなる、「パック」と呼ばれる群れで生活している。 パックの大きさは利用できる獲物の数や大きさによって変化があるが、ふつうは7~13頭程度と言われている。 この群れは厳しい社会構造をもっていて、よくまとまっているが、時には外から入ってくるものを受け入れるようなこともある。 また、単独で生活しているものも見られるが、これは、群れの中の順位争いに敗れたものや、独立して間もない頃のものが多い。 シンリンオオカミは主として夜行性と言われているが、日中もよく活動する。 寝床や巣は、ふつうは水源の近くにあるが、子育ての期間以外には、常に決まった寝床を利用するとは限っていない。 行動範囲は50~300平方km程度、平均すると110~185平方kmほどの範囲と言われているが、行動範囲は群れの大きさや食糧事情などによって大きく変わってくる。 狩りは、パックの中のリーダー的な雌雄を中心にして行われるが、トナカイやアカシカ、ヘラジカやバイソンのような大きな有蹄動物を狩る大型のハイイロオオカミとは違って、シンリンオオカミは、これらよりも小さいオジロジカなどを主に捕らえる。 また、ビーバーなどのげっ歯類やウサギ、魚などのほか、両生類や爬虫類も食べるが、獲物の少ない冬季には、アカシカやヘラジカなどの大型の動物を捕らえることがある。 ネコ科の動物のように瞬発力や速度はないが、シンリンオオカミは持久力に優れ、長い時間、獲物を追いかけることができる。 コミュニケーションは表情や動作、鳴き声や匂いなどで交わされるが、よく知られているオオカミの遠吠えは、10km程も届くと言われている。 成獣では外敵はほとんどないが、子どもはクマに襲われることがある。 シンリンオオカミの繁殖・寿命 シンリンオオカミの繁殖は冬の遅い時期で、2~3月頃にかけて見られる。 繁殖は一夫一婦で行われ、ふつうはパックの中の優位な雌雄によってに行われる。 しかし、冬の獲物が豊富なときなどは、例外的に他の個体も繁殖することもある。 雌の妊娠期間は2ヶ月ほどで、ふつうは4~6頭を出産する。 出産は洞窟や岩の割れ目、地面に掘った穴などで行われ、生まれたばかりの子どもの体重は400~500g程で、目は閉じている。 目は2週間ほどで開くが、6~8週間ほどは授乳期間がある。 この間には、肉を吐いたものを与えるなど、離乳に向けての食事が与えられるが、これには雄や他のメンバーも参加して、一緒に子育てを行う。 子どもは6週間くらいで巣穴の近くを歩き回るようになり、夏が終わる頃には完全に成長し、徐々に群れに加わっていく。 雌雄共に2年程で性成熟し、この頃には群れを離れて独立していくが、中には群れの中に留まるものも見られる。 また、シンリンオオカミは、ハイイロオオカミの中では早く独立する傾向があると考えられていて、中には1年ほどで群れを離れて行くものも見られる。 野生での寿命は、長いもので15年程と言われているが、平均すると4~5年とも言われている。 この他、シンリンオオカミはコヨーテとの交雑が多く、純粋なものはオンタリオ州東部とケベック南部のアルゴンキン州立公園に集中していると言われている。 しかし、この地域のものも、およそ3割ほどのものが、コヨーテとの交雑が起こっていると考えられている。 シンリンオオカミの保護状況・その他 この他、シンリンオオカミは家畜を襲う害獣として狩猟の対象にされ、1900年代の初頭には個体数が激減している。 現在のところ、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種などには指定されていないが、近年の森林の開発などもあって、生息地も大きく減少している。 現在の生息域は、かつての3%程とも言われていて、更なる生息地の減少が心配されていて、カナダでは「特別懸念」に指定されている。 尚、国内にも、エゾオオカミ (C. l. hattai) が北海道に、本州や四国、九州にはニホンオオカミ (C. l. hodophilax) が生息していたが、いずれも1905年頃までに絶滅してしまっている。 |
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